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WHO(世界保健機構)による鍼灸適応疾患

                    世界保健機構は下記疾患に鍼灸治療が適応であることを認めています。

鍼灸 腰痛 頸肩腕症候群 リウマチ 神経痛 むち打ち症 自律神経 円形脱毛症 不眠症 便秘 冷え性

腰痛について

○腰痛は人類の二足歩行の代償としての宿命的疾患と言われています。長時間の運転や座りっぱなしの作業、テニスやゴルフで腰を強くひねったり、前かがみの姿勢や中腰のまま物を取ろうとしたりと日常生活の何気ない動作が腰に大きな負担を強いています。腰痛をおこす疾患の中でよく知られているものに「椎間板ヘルニア」「ぎっくり腰」があります。

○「椎間板ヘルニア」は、脊柱(背骨)のサンドイッチ状に繋がった椎骨と椎骨との間のクッションの役割をはたす椎間板が押し潰されるようなかたちで、中のゼリー状の髄核が突出した状態を言います。その結果、周りの神経(あるいは神経根)が圧迫され、痛みやしびれが生じます。特に下部腰椎のL4/L5間とL5/S1間に好発します。

○「ぎっくり腰」は、別名「急性腰痛症」とも呼ばれ欧米では魔女の一撃と称されるほどの激痛を伴うものです。ぎっくり腰の原因には椎間板性、筋・筋膜性、椎間関節性など幾つか分類されますがその大半が「腰椎捻挫」によるものと考えられています。腰椎捻挫とは、椎間関節が本来の運動可動域を超えて無理に動かされた結果、その周辺の組織にねじれや部分断裂を生じた状態を言います。

○腰痛の予防と再発防止
日常生活において、絶えず意識しながら腰への負担が少ない姿勢や動作を心掛けることが大切です。特に同じ姿勢を続けることは、腰に負担をかける原因の一つになりますので気を付けましょう。腰痛を防ぐための体操もありますがポイントは腹筋と背筋、そしてモモ上げなどして下半身を鍛えることがよいと思います。


坐骨神経痛

坐骨神経とは
坐骨神経は末梢神経のなかで最も太く長い神経です。腰椎第4・5腰神経と第1~3仙骨神経からなり、梨状筋の下を通り大腿後面を下行し、さらに膝の裏で総腓骨神経と脛骨神経に分かれ下肢から足部に走行しています。

症状では
坐骨神経はこれだけ長い神経なので、その途中で何かしらの圧迫や刺激などの障害を受けるとこの神経に沿った領域に痛みやしびれの症状が出てしまいます。腰・臀部(お尻)、大腿(太もも)裏、ふくらはぎ、時にはかかとや指のほうまで痛みが響くことがあります。

坐骨神経痛の原因は
若い人に多いのは、「腰椎椎間板ヘルニア」、次に「梨状筋症候群」が挙げられます。「腰椎椎間板ヘルニア」については上記の通りです。急性発症のものが多く、仰向けの状態で下肢を伸展挙上すると坐骨神経痛が増強するのが特徴的です(ラセーグ徴候陽性)。通常、片側の坐骨神経痛が出現しますが、ヘルニアの位置や大きさにより両側に見られることもあります。「梨状筋症候群」は比較的緩徐に発生し、通常はラセーグ徴候が陰性となります。お尻にある筋肉の中に梨状筋と呼ばれる筋肉があり、坐骨神経はこの筋肉の下を通っています。仕事やスポーツで腰や股関節に負担・ストレスが加わると発症することが多いようです。
他にみられる坐骨神経痛の原因としては以下のものがあげられます。
脊柱管狭窄症(間欠性跛行が特徴的な症状で高齢者に多く見られます)
変形性脊椎症
脊椎分離症・すべり症
脊椎腫瘍・骨盤内腫瘍
(腫瘍性の病変が疑われる場合は専門医による精査が必要です)


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